2007年5月10日木曜日

湖西線、竹生島(琵琶湖)
 ──途中下車のつもりが終着駅に

2007.05.04

湖西線(Map)


 関東にいた頃、この湖西線という響きにとても旅情をそそられていて、いつか乗ってみたいと思っていました。
 新幹線で通過する同じ琵琶湖岸の米原などとは別世界の、それもはるか彼方(時間も空間も)の存在という勝手なイメージを抱いていました。
 字面そのままの、琵琶湖の西岸を走る山科から近江塩津までの路線なんですけどね。
 琵琶湖大橋付近の堅田までは宅地化が進んでいますが、それより北側には、ちょうど田植えの準備で水がはられた田んぼの並ぶ田園風景が広がります。
 西岸は山が迫っているので平坦地は広くないのですが、京都から40分程度で出会えるとてものんびりできる風景です。


 さすがにデッカイなあ。場所によっちゃ、瀬戸内海より広いんじゃないの?(言ってみたかったんです!)
 地図で比べると、淡路島がスッポリ入ってまだあまるくらいの広さです。
 海じゃないので、湖岸に堤防がないところがいいですね。自然のままの姿が残っている水辺って危ない面もありますが、コンクリが目に入らないのでより開放感があり、とても好きな絵です。
 旅行から戻り、残った休みの琵琶湖行きだけ決めていて、計画の無いぶらり散歩となりました。
 ここは、近江今津。電車が切り離されることを理由に途中下車しました。
 古い家並みも残っていて、とても静かで落ち着いた町です。浜通りを歩いていると、家々の間から琵琶湖の水面がチラチラと見え隠れする風情が実に楽しく、湖に抜ける路地はまだかと家並みの切れ目を探してしまいます。
 人通りは少ないのに、和菓子やだったか漬物やだったかには、人が入っていて驚きました(車で来ているのでしょう、幹線道路は混んでいましたから)。
 店先でパタパタとうなぎを焼いてる店があって、デモンストレーションだったとしても最高の雰囲気を出していました(失礼、本当のお店です)。
 湖に浮かぶ島に渡る船がここから出ており、別に予定決めてないしと思わず乗り込んでしまいました。
 途中下車のつもりが、その竹生島(ちくぶしま)が本日の最終目的地となりました。


竹生島(ちくぶしま)(Map)


 古くから信仰の対象となってきた島だそうで、お寺と神社があります。
 知らなかったのですが、ここの弁天様は、江ノ島神社、厳島神社(宮島)と並ぶ日本三大弁才天のひとつなのだそうです。
 これでわたしは、三ヶ所とも行ったことになるのですが、思いがけずちょっとうれしかったりします……(それが信者獲得のセオリーなのでしょう)

 724年建立といいますから、平安京(京都)よりも古い歴史を持っています。
 宝巌寺の舟廊下(写真上)は、秀吉が朝鮮出兵時に使用した日本丸という船の廃材で作られたそうです。
 この島への航路は4本くらいあり、四方から結構な人が来ているのに驚きました。お寺と神社以外には何も無い島ですから、その知名度は相当なものかと思われます。

 途中下車のつもりが終着駅になってしまったので、次回はその先を見て、湖を一周して東側から帰って来ます。